認知症予防

認知症予防

認知症の予防

認知症の予防

認知症の予防が可能であるかという疑問に対して、明確な証拠がないのが現状です。近年、アルツハイマー型認知症の危険因子として中年期の生活習慣病がクローズアップされています。
脳梗塞を起こすと認知症の症状が速くなったり、重くなったりするので脳血管障害を起こさないようにすることが大事です。高血圧を例にとると、中年期の高血圧が認知症の発症リスクであると報告されています。

後期高齢者における過剰な降圧は身体機能や認知機能を悪化させる可能性があると言われています。アルツハイマー病は多因子疾患であり、様々な危険因子が関わって発症します。

加齢が最も大きな危険因子ですが、次に挙げるのはアルツハイマー病リスクを下げる方法です。

適度な運動

ポイントは適度な運動であることです。
毎日1時間程度のウォーキングをするのが良いとされています。
ただし、無理は絶対にしないこと、怪我は禁物です。

睡眠障害を治す

規則正しい適度な睡眠が取れるよう生活リズムを整え、必要に応じ治療を受けましょう。
睡眠はアルツハイマー病の原因となるアミロイドβの蓄積を抑制するとの事です。

頭部外傷を予防する

動脈硬化を予防する

高脂血症、高血圧、糖尿病の予防治療。
過食をしない。禁煙も重要です。

糖尿病を予防する

糖尿病がアルツハイマー病の発症率を約2倍上昇させることが分かっています。低血糖症状をおこすと認知症がおきる事があります。

中年期のメタボリックシンドロームを予防する

中年期におけるメタボリックシンドロームがアルツハイマー病のリスクを上昇させます。適度な運動はメタボリックシンドロームの予防にも効果的です。

性ホルモンの関係

女性は男性よりもアルツハイマー病を発症する率が2倍ほど高いことが分かっています。
女性は男性と違って、閉経後、急激に女性ホルモンが低下します。このことがアルツハイマー病のリスクになるのだと考えられています。

薬物治療

記憶障害、見当識障害等の中核症状に対してアリセプト、レミニール、リバスチグミンのパッチ製剤あるいはメマリーを使用します。徘徊、暴力、妄想、幻覚等の周辺症状に対してグラマリール、抑肝散、ウインタミン、セロクエル等を使用します。

患者の周辺症状が陽性か陰性かを見極め、陽性症状が出ている患者は抑制性の薬剤で落ち着かせてから中核症状治療薬を処方することです。アリセプト、レミニール、リバスチグミンのパッチ製剤は、どちらかと言うと興奮系に属しているので、すでに陽性症状を示している患者に処方すると興奮して介護が出来なくなる恐れがあります。メマリーだけは作用機序が異なりアリセプト程の興奮作用は無いようです。